YellowCat たろうに聞いた!!

君の胸で香箱座りをしていたあの頃、僕はただ咽を鳴らしていただけではなかった。この世界の意味を、ずっと考えていた。アスファルトの焼ける匂い、彼岸花が咲いた用水路、速度超過した黒いクラウン、僕の毛が付いたブレザー。君が知っていたものも、知らなかったものも、ずっと見てきた。そして、考えてきた。君が生きるこの世界の意味を。その答えを、ここに、示したいと思う。

労働と目標

 車が欲しい。同期が新車でGT-Rを買った。素直に、羨ましい。
 元々運転が好きで、上京の際も福岡から引越しの荷物を愛車に積んでセルフ引越しした。が、再度の引っ越しの際に駐車場の問題などで処分してしまい、それ以来維持費などを考えると所有できずにいる。
 車購入を目標に仕事を頑張ってみようか、と思ったが、すぐにやめた。モチベーションが上がらなかった。どんなに車が欲しくても、そこまで好きではない仕事を必要以上に熱心にやり続けることはできない。私はそこまで、車が好きじゃないのかもしれない。
 理想としては、やりがいの感じられる、または最低限やっていて苦ではない仕事をしていくなかで、その副産物として車を所有することである。労働の成果として金銭が不可欠であり重要であることはわかっているが、どうしても、個人と社会の接点としての労働、適切な精神的疲労・充足を獲るための労働に重きをおいて考えてしまう。金銭含め、物質的なものは、目標にはならない。目標とは具体的なものではあるが、その根底は精神的な感情に起因するからだ。物質的なものは本来手段であって、自身の願望を具体化させるための道具に過ぎない。道具ばかり揃えてその道具の用途を見出だせずにいる人たちは幸せだろうか。物理的に豊かになったところで幸せになれるとは限らないのだ。
 今より熱心に働き、社会的にも個人的にも充足したいのであれば、まずは、自分が人生に何を求めているのか、自分の感情を理解するところから始めなければならない。人は、感情を持つ生き物だからだ。